榊原の入れ歯ブログ

2015年2月 3日 火曜日

優れた入れ歯を作製するために その5

 模擬入れ歯の試適まで済めば、あとは入れ歯の完成を待つばかりです。
模擬入れ歯で、咬み合わせ等の機能性、口元の感じ等の審美性も確認しておりますから
ほとんど問題は」ないはずですが、実際に完成した義歯を患者さんに装着してみると
多少の誤差は生じます。それゆえ新製した義歯を口腔内に装着し再度咬み合わせの入念な
チェックを致します。模擬入れ歯の時には問題が無くても、実物で噛みしめてみたり
いろいろ動かしますと、微妙に歯茎の粘膜にあたったりすることもあります。
 実際の咀嚼時には模型上では再現不可能な複雑な動きも発生します。
したがって、新しい義歯は装着した時がゴールではなく、これに馴染み、機能を発揮
するまで、やはり数回の調整を必要とします。新しい道具は馴染むまでに多少の時間が
必要ですよね。必ず満足のいく結果になりますから、実際に食事をしてその使い勝手を
教えてください。それを頼りに調整を繰り返すことによって、ようやく新しい義歯は
あなたの身体の一部になります。

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2015年1月28日 水曜日

優れた入れ歯を作製するために その4

 前回までで、失われた咬み合わせの位置関係の復元をしました。
これはにより、咀嚼時に最大の力を発揮できるポジションが決定されます。
また咬み合わせの高さのほかに、歯の前後の位置関係も決定します。
 口元の状態や、バランスを考え、使用者が審美的にも納得して頂けるもの
でなければなりません。患者さん自身が、もともと、受け口気味であったり、
やや出っ歯気味であったり、これも様々ですが、口元の感じは顔の印象を決定
するものですから、、実際に人工の歯を並べた入れ歯の模擬入れ歯を作製し、
口の中におさめて、咬んでもらったり、鏡を見てもらい口元の状態を確認して
頂きます。その際、咀嚼や嚥下もスムーズに出来るかも確認します。
 この最終チェックした、模擬入れ歯が、そのままの形で次回に入れ歯と
なるわけです。ここまでで、印象採得、かみ合わせの決定、模擬入れ歯の試適と
最低でも三回の来院が必要です。何度も来院して頂き申し訳ないのですが、
このような、複雑なステップがあるものですから、ご理解ください。

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2015年1月19日 月曜日

優れた入れ歯を作製するために その3

 印象採得により、リアルな口腔内を再現した模型が出来上がれば
最初のステップは終わりです。この模型は、実際の口の中を360度の方向から
確認出来ますし、残っている歯牙の形態や傾き等、義歯の安定につながる
様々な情報を提供してくれます。また、この模型上で義歯の作製がなされる
わけですから、義歯の粘膜に接触する面がこの模型の表面の形状です。
 さて、次のステップですが、それは、咬み合わせのの位置関係の決定です。
欠損歯が少なく、咬み合わせが保たれていれば、簡単な確認だけで済みますが、
咬み合せの状態が破壊されている場合には、本来の位置関係の再現をしなければ
なりません。これがなかなかスムーズにいかない場合が多いのです。
 咬み合わせの状態も十人十色ですし、破壊され場合はこちらが決定しなければ
なりません。顔の感じ、咀嚼のパターン、現在使用している義歯の状態、解剖学的
な根拠による計測など、あらゆるデータと知識と経験を頼りに快適で咀嚼や発音
がしやすく、そして若返ったかんじとなる咬み合わせの位置関係を探ります。
最終的な咬み合わせの決定までには、複数回の来院が必要となるケースもあります。
 

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2015年1月14日 水曜日

優れた入れ歯を作製するために その2

優れた入れ歯の条件として、、まず求められることは、いかにして
現在の口の中の状態を再現するかということです。つまり型採りをして
患者さんの口の中の状態を模型として作り上げることです。
 患者さんの口腔内の状態は様々です。残っている歯の本数も、その部位も
そして歯茎の粘膜の状態もまちまちです。一般に、簡単なケースでは既製の
型採り用の器具を用いて行います。型採りのことは、専門用語で印象採得といいます。
型のことを印象と呼ぶのです。精密な印象のためには、まず既製の器具で印象採得し、
それによって作られた型で、その患者さん専用の型採り器具を作製し、それを用いて
再度、印象採得を行います。そうでなければ正確に口腔内の状態を再現出来ません。
 複数回の印象採得によって、ようやく口の中の模型が出来るわけです。
模型は石膏で作られておりますから、粘膜の弾力や厚さまでは再現されておりませんが、
精密な印象採得がなされていれば、その形状はかなりリアルに再現されます。
この模型をもとに入れ歯の作製がスタートします。

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2015年1月 6日 火曜日

優れた入れ歯を作製するために その1

 新年となりましてはや、六日ですね。今回から新しいシリーズです。
優れた入れ歯ってどういうものを指すのでしょうか?
もちろん、機能性と審美性を兼ね備え、安価で丈夫なものに間違いは
ありませんが、これは作製する我々にとっても理想ではありますが、
かなりハードルの高いことです。もう少し別の観点からすれば、優れた入れ歯
というものは、患者さんの満足度によって判断されるのではないでしょうか?
 その満足度を上げるため、我々歯科医師は闘い続けているわけですね。
満足度のアップ...これは現状を上回ることが最低の条件となりますね。
そして、現時点では不可能であることを、可能にすること。言葉にすれば
いたって簡単ですが、それをするためには、いろいろなステップを必要と
します。それが、どんなことであるのか、次回から順次お話いたしますね。

投稿者 榊原デンタルクリニック | 記事URL

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