榊原の入れ歯ブログ

2016年5月17日 火曜日

医療の現場から その4

 しばしの休筆でした。
さて、今年の4月は診療報酬の4年一度の大きな改定でした。
 これは厚労省が時代にそくした医療を提供するために行うのですが、
報酬の引き上げは患者さんが支払う窓口料金に反映されます。
 診療報酬は医療費に直結するわけですから、なかなか
難しい問題でもあります。
 今、医療の現場では、2025年問題という危機に直面しております。
つまり、いわゆる団塊の世代が、すべて後期高齢者になるという問題です。
 さらに高騰する医療費。まさに国民皆保険の根本を脅かしかねない
深刻な問題です。そしてその十年後くらいから始まる大量死の時代。
それを見越して、厚労省は在宅医療に大きくシフトしてきています。
 
 2025年辺りに大量に発生するであろう大量の要医療者や要介護者。
受け入れ先も、人手も不足します。この不足をお補うために、
医科も歯科も在宅医療に頼らざるを得なくなるわけです。
 在宅医療には限界もありますが、家庭にいながら医療行為を
受けられるのは、とても便利なことだと思います。

 
 






 


投稿者 榊原デンタルクリニック | 記事URL

2016年3月19日 土曜日

歯科医療の現場から その3

 歯科診療所の、慢性的な人手不足は本当に深刻です。
かくいう私のクリニックも、もうずっと人手不足のまま、日々の診療
を行っている状態です。無資格でも可能な歯科助手が足りていない現実
は、先回もお話ししました。今のゆとり世代を悪く言うつもりはあり
ませんが、正社員としての雇用を希望するなら、歯科医療従事者は
常に募集がありますし、3か月くらい頑張れば、この仕事の面白さも
わかってきます。一度専門的な知識を身に着ければ、日本中どこでも
即、正社員としての仕事が見つかります。でも、なかなか、続けて
もらえないんですねー。ハードルはそう高くないはずなんですが...。
 それから、国家資格である歯科衛生士さんについてです。
資格を取った皆さんは就職率100%ですから、ほとんどの方が
衛生士業務につかれます。しかし、離職率は60%もあります。
 せっかくの資格を、半分以上の方が放棄してしまうのですね。
看護師さんは結婚や出産等があってリタイアしても、ほとんどの方が
就業形態は様々にしろ、現場にカムバックするのですが、何故か衛生士さんは
そのままフェードアウトしてしまう方が多いんです。
 これもまた、需要と供給のバランスを狂わせているわけです。
このブログを読んだ方の中で、興味を持たれたり、休眠資格をお持ちなら
是非とも、力をお貸しください!


投稿者 榊原デンタルクリニック | 記事URL

2016年2月16日 火曜日

歯科医療の現場から その2

 先回は、過当競争による医療の崩壊についてお話いたしました。
法的には、適正な医療水準を保つために、いろいろな縛りがあり
ます。保険医療はディスカウントやセールは出来ません。
 しかし、保険外の治療についてはグレーゾーンも存在しております。
また、利潤追求による無理な自費治療によるトラブルが多々あることも
事実です。とても悲しい現実です。
 
 また、個々の診療所の乱立は、そこでのスタッフの慢性的な不足をも
招いております。歯科の看護師に相当する歯科衛生士は、需要と供給の
バランスが完全にくるっております。
 また、無資格でも可能な、診療の補助を行う歯科助手も慢性的に不足
しております。歯科医療現場は完全な肉体労働で、長時間の立ち仕事
ですし、器具の洗浄など水仕事も多いです。助手とはいえ、治療の
流れを把握し、特殊な、医療器具や薬品を覚えてもらう必要があります。
さらに、患者さんのサポートもしなければなりません。
 覚えることが結構多いことや、想像以上の体力仕事であるが故、
最近は、敬遠されがちな職種なのかもしれません。
たとえ、志を持って、この仕事をはじめていただいても、
仕事の醍醐味を味わう前にリタイアされてしまうことがのほうが
圧倒的に多いのです。

 これもまた、悲しい現実の一つです。

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2016年2月 1日 月曜日

歯科医療の現場から その1

 相変わらず寒い毎日ですが、もう明後日は節分ですから、春は近い
のではないでしょうか?
 歯科医療の現場からなんて言うと、重苦しいタイトルですね。
安心してください。そんなにヘビーではありませんよ。

 今日は歯科医院の数について少しお話を。
皆さんは歯科医院の件数はコンビニの数より多いということを耳に
したことが、あると思いますが、実際そのとおりで、都市部に集中して
乱立しております。すでに需要と供給のバランスは崩れております。
 さらに、歯科医院の件数は2020年くらいまでは、増え続けるという
データもあります。その後は団塊の世代の引退や閉院、歯学部の定員
削減による効果などで、減少するといわれております。
 患者さんの側から見れば、件数が多いことで、選択肢の増加という
状態であり、悪いことではないのかもしれません。
 しかし、過当競争は医療水準の低下をまねく危険なことでもあります。
個人の歯科医院は、医療行為を提供することにより、利益をあげるわけ
ですから、損益分岐を割り込めば倒産します。実際に歯科医院の倒産や
撤退は珍しくありません。医療の現場では、いたずらに利潤を追求すれば
質の良い医療を提供することは、決して出来ません。
 高齢者がどんどん増え、医療費がパンクしかけている現在、患者さんの
納得いく治療を行いつつ、利重を追求することにも迫られる。
日々、この矛盾と闘うジレンマがあることは事実です。

 あれ、やっぱり、結構ヘビーになっちゃいましたね。
             今日はここまでにしましょうか。

 


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2016年1月19日 火曜日

歯科医療の現場から

 お久しぶりです。気が付けば2016年になってました。
年末から、何かと多忙で更新をさぼっておりました。今年はもう少しまめに更新しますね。
しばらくは、院長である私のぼやきも含めまして、現在の歯科医療の実情や、実態を
書き綴ってゆきたいと考えております。
 しかし、今日は冷え込んでますね。今までが異常気象で暖かすぎたんですよね。
実際、毎年成人式あたりから節分にかけてが最も寒いですよね。昨日は東京も積雪で大混乱
したようですね。せめてもの救いはセンター試験の当日と被らなかったことでしょうか。
 遠い昔、自分はちょっと人より長く受験生をしていたものですから、入試の当日に
積雪で焦った記憶も多々あります。意地悪なことにセンター試験の時に降るんですよねー。
もっとも、自分が受けてたのは、センター試験の前身の共通一次試験でしたが...。
 それから、ここにきてインフルエンザもぼちぼち流行りだしてるようですので、
皆さん、防寒対策をして、しっかりお気を付けくださいませ。

投稿者 榊原デンタルクリニック | 記事URL

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